ハスラーを買うに至る車種選びの話
カメラのオタクが遠征用途に車を探した結果として、スズキの軽自動車ハスラーを新車で買うことにしたんですが、その経緯を他人に説明するときに長くなるので纏めたやつです。
とりあえず必須の要件だったのは、
- 離合困難な細い山道を走れること
- 新東名で120km/h出せること
- 乗車定員が4人以上であること
の3点で、特に横幅はかなりシビアに見てたので、実質軽か5ナンバーかウッカリ3ナンバーになっちゃった、ぐらいの車で探していた感じです(この点は多分そんなにブレてない筈
軽は不十分ではないのか
殆どの人間に言われたのがコレで「軽で高速道路走るのむずくない?」ってやつです。これはあまりにも多くの人間が主張していたので、最後まで軽にするか悩んでいたところはあるんですが(というより軽じゃない選択肢の方が可能性高かった)、最終的に自分の仮説に殉じることにしました。
殉じた仮説というのは2つあって、「現代車のエンジンは不必要にでかい」「現代車の8割は見栄消費である」というやつです。順番に見ていきましょう。
現代車のエンジンは不必要にでかい
アッ石を投げないで! 一応こう思ってる根拠があるんです。軽自動車のデメリットとして殆どの人間が「エンジンが弱い」を挙げるんですが、大体こう続くんですよ、「普通車の方がエンジン静かだし余裕あるよ」。
ぼくはこれを聞く度にこうなるわけです、別にエンジンが唸っていいなら軽で足りるのではーと。
この「現代車のエンジンは不必要にでかい」の9割は「エンジン唸り恐怖症」みたいなものだと思っていて、ぼくの予想では、古くエンジン出力が慢性的に足りなかった時代の、エンジン唸りに対する不満みたいなものがずっと続いているのかなーみたいなのはあるんですが、普段使用で一瞬唸っただけでも「この車びみょー」となるぐらいの恐怖症に現代人は陥っている気がしたんです。もちろん、シンプルに静かな方がいいという話はあるので、この話を聞いた上でエンジン強い車買うのはいいとおもいます。あと燃費のからみもあるかもしれない。あとCVT車でシフトを山道モードにしたときの挙動が実質「エンジン音と燃費優先の制御をやめるモード」みたいな話を聞いた話もあります。
えー、あとそもそもぼくほとんど1人で乗る想定なんですよ、って話もあります。
現代車の8割は見栄消費である
これは言わずもがなだと思っていて、ある程度は納得されるとおもいます。ただぼくは見栄に金を突っ込みたくなかった。
いやこれは全く無視していいとは全然思ってなくて、ご近所付き合いしてても車の車種と状況と更新頻度見れば大体のその個人の資産状況ぐらい容易に想像付くし、これを逆手に取って見栄で高い車買うは分かる。人間だもの。ただ安くてそれなりに走る車欲しいと考えると、見栄要素の強い車は避けるべきとなります。
そうすると、逆に黄色のナンバープレートとかの烙印がある軽は比較的見栄消費成分が少なめな車種が多いので選びやすいとかなります。
当初SUVで考えてたんですけど、結局やめた理由が、人気で納期と中古相場が、って話もあるんですけど、基本的に流行りとか見栄だよね、って話になり、やめました。
とはいえこの「見栄消費したくない」ってやつも、車の個性は本人の個性を色濃く反映される、という文脈でいうと、ある種の消費だとおもいます。ジムニー欲しい〜も割と「見栄消費から外れてるオレかっこいい」みたいな要素と無縁かと言うと全然そんなことないです。理解される気はあんまりしないけど、ぼくは分かる人が分かればいいという主義なので。
最終的にハスラーの新車になった経緯
納期が5末ぐらいまでという厳しい条件があり(1台目なので)、ハスラー試乗してよければ中古市場漁ろうかな、と思っていたんですが、普通にターボ4WDの製造予定車にキャンセルが入ったぽくて、かなりスピード納期で納品してもらえるとのことなので、今まで見た車の中で一番「あるとうれしかった要素」を満たしてたので買うかあ、となりました。(古いとオプションのどれか諦める必要があるかなあと思ってたけど、新車で諦める必要なさそうだったので)
あるとうれしかった要素
- 坂道下るときにフットブレーキ多用できないのでそのための支援機構(実はハイブリッド車を坂道支援機構と見てたところはある)
- 長距離ライドが多そうだったのでオートクルーズ系の諸機能
- 排気量(静かに越したことはないため)(ハイブリッド車ってエンジン2つ付いてるんですよね
- すごいリッチなわけではないので値段(5年乗って売却してそれなりの値段が付くなら200万、そうじゃないなら100万、とか)
- 雪国も慣れたら行きたいので4WD
- 未舗装路が想定にあったので最低地上高
他に候補にあった車
- Mazda2 ロングライドするなら多分試乗した中で一番良かった
- トヨタ ヤリス 無難 安い
- CX-3 納期と値段でナシになったMazda2のSUV
- トヨタ アクア 古いアクアがあまりにも左足の置く場がないのと、新しいのは比較的高いのがあって一時期候補にあったけど最終的には消えてた
- スズキ クロスビー 多分ベストだと思うんだけど、軽のハスラーの方が安いとかはある
- 日産 ノートe-POWER アクセルペダルのフィーリングは最高ですね。でもナビが嫌い過ぎるのと、バッテリーが枯渇すると殆ど坂道を登れなくなる話があってやめました。
試乗した車(レンタカー込み
- ホンダ N-BOX 軽自動車でどこまで行けるかのテスト用、正直不満なかったけど、高速でトラックの横を通ったときに一瞬ハンドル取られたのはこわかった。軽自動車でぼくが懸念しているのは実はこっち
- Mazda2 実は試乗する前にレンタカーしてたんだけど、普通に走れたので全く記憶がない
- ヤリス トヨタレンタカーで安いラインだと大体出てくる。これも普通に走れたので記憶がない
- Mazda CX-5 ディーゼルテスト用。人生で一番デカい車に乗った、って言ってる。エンジンブレーキの効きが悪かったので、ガソリン車と値段差があるうちは選択しないとおもう。CX-3試乗の布石ではあった
- ホンダ フィット 駅レンタカーで借りると大体これ。CVTの悪い要素、特にエンブレが弱いが発生しがち。それ以外は不満なかった
燃費の話
たぶんぼくの利用方法だと年1万キロ想定で、ガソリンがリッター150円想定でも年間で10万円の差ぐらいにしかならんだろう、となり、燃費にコストをかける必要がないだろうという結論になりました。(同じ値段、同じ性能なら燃費がいい方を選ぶ、ぐらい
とはいえ小型車市場だと燃費でトヨタ一強なのは揺るがないですね。本当に強いメーカーだ…
見た目の話
ここまで車の話をしていて見た目の話を全くしてないのすごいと思うんですが、正直なところ見た目だけで買うならCX-3のレッドを買っていたとおもいます。トヨタ車は選ばれない。トヨタ車はね、ダサいんじゃなくて、トヨタ車がデファクトになるのでどうやっても陳腐になるんですよ。
おまけ
営業はよくあるユースケースしか想定してないので、こんな面倒くさい客がいることを想定していないため、相談相手はオタクの方が適切でした