Panasonic GX7MK3の運用話

GX7MK3とは

Panasonicが2019年の1月頃に出したミラーレス一眼のカメラで、他の機種に漏れずマイクロフォーサーズマウントです。出してる中では比較的小型な入門機的な位置付けで、他社の小型なやつとの違いとしては、ダイヤルが必要十分についてるというのが大きな特徴です。重要なこととして、WiFiBluetoothをどちらも搭載してます。残りのカメラ的スペックはググれ。

そして今回はbluetooth機能に偏ったレビューをします。というのも、GX7MK3を買った理由の殆どがbluetooth機能への期待だからです。

なぜbluetooth機能に期待をしているのか

2016年までの状況が同じくPanasonicのCM10を買ったときに概ね書いてるんですが

AndroidカメラDMC-CM10 - ponkotuyのブログ

とにかく旅行先で撮影した写真を早くTwitterに上げたい、というのがぼくがずっと求めていることで、それが満足されないので5台ぐらいカメラを買ってるわけです。

CM10というAndroidカメラを買った結論としては、ズームが無いのが致命的過ぎてつらいという話で終わっているんですが、実際Androidという陳腐化が早い環境でCM10に後継機種が出なかったのが致命的過ぎてAndroid搭載カメラという方向性はボツになっています。

んでその後に出た解決策が実は「microUSBでスマホに繋いで転送する」というもので、これとCASIO EX-ZR1600を繋いだら、そこそこうまいぐあいに運用できたので満足してたわけです。

満足していたんですが、ミラーレス一眼を店頭で見たとき「こんな小さいのかしゅごい!」ってなって、ZR1600からミラーレス一眼に移行しようと友達(レンズ沼)に相談した結果、LUMIX GX7が中古で異常に安かったのでそのまま購入したわけです。

さて、LUMIX GX7なんですが、レンズ交換できて素早くF値とかSSとかが弄れるカメラは撮影可能な範囲も広がって楽しい!ってなって順調に沼っていったわけですが、じつはGX7はZR1600で使えたmicroUSBケーブルが使えなくて、Twitterに早く上げるという点ではZR1600の劣化版でしかなく、あるときからGX7を持ち歩くのが億劫になってカメラなんてもうスマホでいいやぐらいの境地に到達していました。

というので、揃えたマイクロフォーサーズのレンズもカビだらけになろうかというときにGX7MK3でbluetoothが搭載されたと聞き、2週間ぐらい悩んだ上に購入を決意します。

本題

まずGX7MK3のbluetooth機能ですが、概ねWiFiの立ち上げにしか使いません。つまり実際の転送はWiFiです。これはおおむね失敗したと判断されているZR1600と同じ仕様です。重要な違いは「自動転送機能」が追加されたことです。どういうものかというと、撮影したらユーザがなんもアクションしなくてもBluetoothで調整を行ってスマホに落としておいてくれるというものです。これが店頭で試した結果として満足がいく結果がでたので購入にいたっています(なお試し終わって満足しているときに店員さんに近付かれて怖くなって逃げる程度にコミュ障)

一応GX7MK3にはスマホから繋ぎにいって個別にファイルを落としに行くモードがあるのですが、カメラとスマホ両方持ってにらめっことか死ぬほど面倒なので却下しました。

さて、買って早速家で試してみた結果、Android機ではGX7MK3のWiFi系機能が実用に耐えないことが分かります。ぼくが試した固体の問題かもしれないんですが、インターネット接続が無いWiFiに繋ぎに行くとそのWiFiAndroidが強制的に切断してしまい、Panasonicのアプリが異常を返して終了してしまうという挙動をしたためです。多分省電力系の機能なんですが、その先にインターネット接続のないGX7MK3を繋ぐと当然死にます。Androidはこういうところがだめ。

というのでサブ機で使ってたiPhone SE2に出ばってもらったんですが、概ね良好な結果を示しました。ただしiOSの場合、アプリ単体でWiFiの接続を追加する権限がないようで、同期を開始する際にアプリ起動して1タップする必要があります。これぐらいまではギリギリ許容範囲かなーというのでiPhone前提で運用を開始します。

運用中に出てきた問題諸々

それでなんら問題なく運用できてればこんな記事書かずにTwitterで「時代はbluetooth!GX7MK3!」とか言ってればよかったんですが、割とめんどうな問題がいくつかあります

そも不安定

結構な枚数を転送中によく死にます。おおむね5枚送ったらほぼ100%死にます。死んだらアプリとカメラの再起動が必要です。いまのところこれを回避する方法は見つかってません。クソ。

このモード中は転送終わらないと電源切れない

このモード中は電源切っても送信待機状態になって、全部転送終わらないとカメラの電源が切れないです。カメラの電源切ったら、iPhoneをいじってちゃんと転送開始されるのを確認して…まじか。めんどうくさくね。一応カメラ側の操作で強制的に電源切れますが結構面倒くさいです。忘れると、気付いたときにはカメラの電池が半分になってます。

失敗写真の転送キャンセルできない

撮るのに失敗した写真の転送前に消すとかできないです。つまりこの自動転送モード中は、割とめんどうな転送作業した上でカメラとスマホ両方から画像消さないといけないです。

バッテリー問題

自動転送、薄々感付いてるようにバッテリーが猛烈に減ります。GX7でWiFiフル活用してた時代からそんなにバッテリー長く持たなかったんですが、自動転送は更にやばいです。その上でさっき言った転送待ちを忘れて放置していると無駄に消費します。

という猛烈にバッテリーが減る機能を搭載したGX7MK3が当然大容量バッテリーを積んで…いればそこまで困らんかったんですが、まさかのGX7と互換のバッテリー(1025mAh)しか積んでおらず、たぶんPanasonic社内にGX7MK3のbluetooth機能を使ってる人間はおらんのでしょう、という感じです。

なので、おおむね100枚ぐらい撮影したらバッテリーが枯渇するぐらいの気持ちで運用していて、バッテリー3つ持ち歩いてます。なお、3つは「1日分」で、遠征では当然ホテルで3つ全部充電することが前提の運用です。

microUSB充電

GX7→GX7MK3から移行した勢からすると待望のmicroUSB充電(MK2からあった)なんですが、というか「2019年1月発売でUSB TypeCじゃなくてmicroUSB」というのがまずレガシー過ぎてやばい(こいつのためにmicroUSBケーブルの持ち運び復活せざるを得なかった)んですが、それより致命的なのはカメラ起動中にバッテリー充電できない、ってやつで、というかそれができるならバッテリー3つ持ち運ぶ必要なかったんですよね…。

結論

というわけでGX7よりはマシなのでGX7MK3運用してるんですが、2016年のZR1600時代に思った「日本のメーカーのファーム信用できねえ」みたいなのは全くなんら解決もされておらず、やっぱり信用できねえなあというのを再確認しただけに終わったわけです。展示機のテストだけはうまくいってしまったのが悔やまれます。その金でPixel3でも買った方がよかったんじゃねーか。あとGX7MK3、撮影機能まわりはGX7からあんま進歩してないし、GX7が中古で2万円とかえ買えるので、尚更手を出す理由はなさそう。

マイクロフォーサーズのミラーレス一眼という選択そのものは、スナップ写真愛好家的には大変満足度高いんですが…と思っていたら、Xiaomiがマイクロフォーサーズのミラーレス一眼(bluetooth付き)出してると知って衝動買いしたので次回はその話をするかTwitterで「Xiaomi YI A1(のbluetooth機能)はいいぞ」って呟きます

追伸

GX7、沼って表現してるように割とぼくの中でカメラの必要スペックに変化があったやつです。元々CM10を買ったときは割とズーム機能が史上命題で、レンズ交換ができるやつなら当然可能だろうというノリで買ったんですが、最近は単焦点レンズ1つしか持ってかないとかもよくやるので、割とズームどうでもよくなってます。そう思って最近CM10を引っ張り出したんですが普通にお亡くなりになってました厳しい。あとZR1600のmicroUSBケーブルやTransferJetのmicroUSBトングルは、スマホがTypeCに移行した時点で死にました。